個人事業の「元入金」について

「元入金」って、なんですか?

法人の場合は、法人設立登記をやって、そのときに「資本金」の額が登記されます。裏付け資料として通帳のコピーを法務局に提出します。
しかし、個人事業の場合は、開業届を税務署に提出するときに、通帳のコピーは添付しません。

ですから、元入金の金額は曖昧です。
そもそも元入金とは、「商売の元手」です。借りたお金じゃなく、自己資金です。
どんな商売でも、最初の数ヶ月は物入りで、店舗や事務所を借りたり、商品を仕入れたり、備品類をいろいろ買ったり、広告を出すとかしなくてはいけません。
それらの支払のためのお金が、元入金です。
屋号を決めたら、屋号と代表者の名前で普通預金口座を開設し、ある程度まとまった資金を預け入れましょう。それが「元入金」で良いと思います。

まぁ、だいたいにおいて、資金はショートしますね。
足りない資金は「事業主借」で処理します。
開業時の元入金はゼロで、全部、事業主借でも良いのですよ、とおっしゃる税理士さんもいますが、青色決算書は長く残るものですし、銀行に、2~3年分の申告書の写しを提出して融資を受けるとか、そういう事態もあり得るので、元入金がゼロやマイナスは避けたいところです。

元入金が年々順調に増えている状況は、商売が上手くいっている証拠ですから、マイナスよりはプラス、大きなプラスが良いのです。