快速会計の仕訳データ入力のやり方

使いやすい仕訳入力フォームが用意されています。

快速会計の仕訳入力フォーム(画面)は、大きく分けて、2つです。
ひとつは、「振替伝票」で、借方と貸方に(左側と右側に)科目や金額をそれぞれ入力していくものです。
「入金伝票」や「出金伝票」も有りますが、「振替伝票」の借方か貸方を「100:現金」に固定して、伝票の色合いを変えているだけなのです。
「修正等専用伝票」というものも有りますが、これを含めて、振替伝票グループと言って良いと思います。

残るひとつが、「出金伝票高速入力」のフォームです。下の画像のとおり。
伝票日付が変われば、一旦、仕訳登録をしなくてはいけないのが「振替伝票」のお作法ですが、その動作が、データ入力の流れを一度断ち切りますね。
すべての資料を、あらかじめ日付順に並べ替えておけば、かなりスムーズに入力できますが、実際には、日付まちまちの領収証などをドサっと積み上げて、その山を徐々に低くしていく作業が多いので(あ、私の場合ですが)、一枚ごとに日付が違うことも多くて、振替伝票だとしょっちゅう仕訳登録の動作を繰り返します。

それが嫌で作ったのが「出金伝票高速入力」のフォームです。こちらは、1対1の単一仕訳に限るのですが、貸方科目を「100:現金」か「420:未払金」に固定して、現金払いの費用や、クレジットカード払いの費用や、役職者が立て替えて払った費用などの仕訳入力に便利で、日付がまちまちでも、下に下に明細行を増やしていくことができます。
借方の科目は費用に限りませんが、私は主に、パーキング代、ガソリン代、行きつけのお店の飲食費、Suicaのチャージなど、日付は違うけれど、何回も繰り返し出てくるような仕訳のときに、「出金伝票高速入力」のフォームを活用しています。直前はもちろんのこと、離れた(上の方の)行をコピーして、日付だけを変えて「はい、完了!」といった使い方をしています。

新バージョンから、貸方科目を「420:未払金」にも固定できるようになり、いままで振替伝票を使ってイライラしていた、クレジットカード払い、社長立替払いが、日付まちまちでも、どんどん入力できるようになりました。ちなみに、日付のテキストボックスに何も入力しないで抜け出ると、前行の日付が自動的にセットされます。
私は、資料の月が変わるタイミングで、まとめて仕訳登録をしています。何十行も入力できますが、突然、停電になっても困りますから。

弊社の契約先に、「現金出納帳」がない会社があります。社長一人+派遣社員という体制で、すべての支払いが社長立替かクレカ払いか銀行振込なのです。たまに普通預金から引き出しがあったように見えますが、それはきっちり源泉所得税の納付だったりして、会社の金庫に現金が入ったり出たりしないのです。そもそも金庫がないのです。たまに大きな金額が、給料のほかに社長の個人口座に振り込まれます。
この会社の費用の仕訳では、「出金伝票高速入力」のフォームが大活躍します。

毎月決まった日に口座振替があるとか、月末に必ず運送会社から請求があるとか、そのような定型取引の場合は、元帳の画面を開いておいてレコードセレクタ(行の左端の長方形)をダブルクリックすると、「修正等専用伝票」が開きますから、「複写モード」を選びます。あとは、日付と金額を変えるだけで仕訳登録ができます。複写の機能はあちこちにいろいろありますから、上手に手抜きして下さい。

快速会計では、伝票形式での入力がメインです。
他社の会計ソフトでは、仕訳帳形式入力とか出納帳形式入力とかも有りますが、1対多の複合仕訳には向いていません。無理矢理、「諸口」を使って、ねじ伏せるように入力していきます。金額を入れるテキストボックスがひとつというのも、良いんだか悪いんだか。
私は、仕訳帳形式入力や出納帳形式入力には全く興味が無く、この方法が普通だと思って使っているひとが気の毒でしかたありません。
コクヨの振替伝票を使って簿記を始めたひとには、快速会計は、とても親しんでもらえると思います。

1対多の複合仕訳で、毎月あるのは給料の仕訳です。一人分を仕訳するだけでも、借方が3行ぐらい、貸方が5~6行になります。貸方科目は「預り金」が多いです。したがって、借方に2~3の空白の部分が有るわけです。手書きの簿記では、振替伝票や仕訳帳の空白はそのままで良かったし、「諸口」を書くのは元帳の相手科目の部分でした。
快速会計では、その古き良き時代の「常識」を引き継いでいます。
複合仕訳では行の上下の移動ができますから、ユーザーの気が済むまで、わかりやすくて美しい複合仕訳を目指して操作をして下さい。
前の車を下取りに出して、新車を買って、手付金を充当して、カーローンを組む、なんて仕訳は10行ぐらいの複合仕訳になります。売買契約書を見て、ひいひい言いながらやりますが、これなどは、伝票形式での入力の独壇場だと思います。仕訳帳形式入力や出納帳形式入力だと、どうやるのだ?
想像するのも嫌です。

そんなわけで、快速会計では、簿記の知識が必要ですが、複写機能や検索機能が充実していますので、ご自分の過去の努力の成果(過去の仕訳)をうまく使い回して、手早く、正確に入力作業ができるようになっています。

出金伝票高速入力。貸方科目を「現金」か「未払金」に固定して、高速に入力可能。
貸方科目を「未払金/クレジットカード」に固定した場合。