Q & A

Q&A形式で、快速会計 for Access の特長と、財務会計ソフトの一般的な利便性について説明します。

導入編

Q1:会計ソフトを導入して、自社で帳簿を作成するメリットは何ですか?

第一に、帳簿が出来上がるのが早くなります。会計事務所に依頼する場合は、自社で領収書などをまとめて、会計事務所に渡して帳簿を作ってもらいますが、しかし、その帳簿の数字は、すでに2ヶ月前の数字です。
第二に、現在の経営状態を正確に把握することができます。
第三に、自社で帳簿を作成することで、会社の数字について関心が高まります。問題点を発見し、それを改善して会社をより良くすることに興味をもてるようになります。


Q2:手書きの帳簿と違うのはどういう点ですか?

手書き帳簿と比較して会計ソフトが優れている点は、入力さえ行えば計算を全部やってくれるということ。つまり、単純な計算ミスや転記ミスが無くなります。
総勘定元帳の残高と合計残高試算表の数字が合わないといったことも無くなります。
会計ソフトでは、貸借が合わない仕訳を登録することができません。

Q3:ソフトを選択するポイントは何ですか?

導入が面倒でなく、すぐに運用を開始することができることと、仕訳の入力が心地よくできることです。ほとんどが入力作業ですから。


Q4:導入を成功させるポイントは何ですか?

できるだけ早くソフトに慣れ、活用することです。
そのために、できるところから始めることが大切です。最初から、会計ソフトのすべての機能を使いこなそうと思ってはいけません。
新しい方法を採用するのですから、導入当初は、うまくいかないこともあるでしょう。
しかし、ここで投げ出して、昔の方法に戻ってしまってはいけません。とにかく、会計ソフトは便利です。驚くほど簡単に、美しく正しい帳票が作成できます。
導入当初は、少し頑張って、マニュアル(ヘルプ)を読みながら、できるところから実際に使ってみて、その便利さを実感して頂きたいと思います。


Q5:導入に一番よい時期はありますか?

一番よい時期は、決算業務が終了した後。たとえば、3月決算の会社ならば、6月ぐらいから導入するのがいいでしょう。
会計ソフトの操作に慣れないうちに、多くの伝票を入力するのはつらいですから、経理担当者に比較的余裕がある時期に導入することをお薦めします。


初期設定編

Q1:インストールは簡単ですか?

インストールは簡単です。
プログラムファイルにはインストールの方法を記述したテキストファイルが添付されていますから、そのとおりにやれば、誰にでもできます。
快速会計 for Access のインストール後は、練習用のデータファイルで慣れていただき、その後で、自社の「導入処理」にとりかかるのが良いでしょう。
「導入処理」で、法人名・会計期間・決算期数など、会計ソフトを使用する上での基本的な情報の登録を行います。


Q2:今まで使っていた勘定科目コードはそのまま使えますか?

会計担当者は勘定科目コードを記憶していることが多いので、会計ソフトでも同じコードが使用できれば、大変便利です。
快速会計 for Access では、100 から 999 までの3桁の勘定科目コードを使います。通常使用する勘定科目コード・勘定科目名は、前もって登録されています。
勘定科目コードの変更・追加・削除は、ある程度可能ですが、制約もありますから試用して確かめて下さい。


Q3:期首残高設定のために、何を用意すればいいですか?

期首残高の設定のために必要なものは、使用したい勘定科目・補助科目とそれぞれの期首繰越残高です。
通常は、勘定科目については、前期の決算書。補助科目については、各補助簿の前期末残高を見ながらの登録作業となります。


Q4:勘定科目や補助科目は自分で作れますか?

一般的に使用される科目はすでに設定されていますが、さらに勘定科目・補助科目を追加することができます。
科目名の文字数は、勘定科目は8文字まで。補助科目は15文字まで。
設定可能な補助科目数は、各勘定科目ごとに、999まで。
 

日常編

Q1:伝票は、日付順に入力しなければいけないのでしょうか?

日付順に入力する必要はありません。
仕訳の入力をどんな順番で行っても、総勘定元帳などの帳簿では日付順で表示されます。したがって、入力する際には、伝票日付の順番に注意を払う必要はありません。
つまり、後日、入力し忘れた伝票や領収書が出てきたとしても、帳簿作成上はまったく問題ありません。
日付について留意することは、”今期中の日付であること”だけ。さらに、快速会計 for Access では、日付は「月日」を入力するだけでよく、「年」は自動的に判別されます。
とは言うものの、資料が月ごとにまとまっていると、とてもスムーズに入力ができます。


Q2:正しく仕訳できるか自信がないのですが、どんなサポート機能がありますか?

快速会計 for Access には、仕訳に自信がない人を助けるための機能として、「仕訳ひながた」機能があります。これは、あらかじめ、よく使う仕訳を登録しておき、必要に応じて呼び出して、日付や金額だけを入れ直して仕訳を完成させる機能です。
た とえば、「給与の支払」「家賃の支払」「毎月27日の口座振替」「借入金の返済」「売掛金の回収」といった定型的な仕訳を、あらかじめ、簿記に詳しい人に 登録しておいてもらえば、以後はそれを選択し呼び出すだけで振替伝票への記入ができてしまうので、仕訳の知識が乏しくても大丈夫です。
また、過去に登録済みの仕訳伝票を呼び出して、それをまるまる複写して、日付・金額などの最低限の項目だけを変えて登録する機能もあります。
さらに、月次棚卸しをしている会社では、前月末の棚卸し高を月初に逆仕訳しますが、それに役立つ機能として、前月末の棚卸しの仕訳伝票を呼び出して「逆仕訳用に複写する」機能があります。
ポイントは、これらの機能を利用して、なるべく早く会計ソフトに慣れること。そして、これらの機能をきっかけとして、ほかの機能や仕訳の研究をすることがお勧めの使い方です。


Q3:伝票の枚数が多いのですが、伝票を短時間で効率的に入力するためのポイントを教えてください。

第一に領収書などを整理すること。入力する前に、種類別にそろえておくといいです。
つまり、交通費、通信費、交際費ごとに領収書をまとめておくのです。欲を言えば、それらを日付順に並べておく。さらに欲を言えば、「現金払とそれ以外」にグループ分けしておく。これなら完璧です。そうすれば、日付入力や勘定科目選択の時間を省くことができます。
というのも、快速会計 for Access には、多彩なコピー機能があるからです。
例えば、振替伝票と出金伝票高速入力では、「+」プラスキーを押すことで、直前行の同項目を複写することができます。(金額を除く)
資料を種類別(科目別)にまとめておくと、この機能がとても役立つのです。
この機能を利用することによって、入力に要する時間が大幅に短縮することは間違いありません。

第二に、勘定科目コード・補助科目コードを覚えること。
伝票を短時間に効率的に入力したければ、コードを暗記してしまいましょう。しかし、「言うは易く行うは難し」ですね。
そこで、快速会計 for Access では、勘定科目リスト・補助科目リストを画面の隅に細長く表示させておき、それを見ながら入力できます。
勘定科目リストでは、よく使う勘定科目やなかなか暗記できない勘定科目に、「青」や「赤」の色づけができますから、すばやくお目当ての科目を見つけることができるようになっています。色つきの科目だけをピックアップして表示する「科目印箱」もあります。
振替伝票では、勘定科目と補助科目を検索できますし、その場で必要な補助科目を登録することもできます。
補助科目リストには、サーチキーで補助科目を絞り込む機能が有ります。あらかじめ補助科目マスタでサーチキーを登録しておくと、100以上有るような売掛金の補助科目を数件に絞り込むことができます。

第三として、なるべく、マウスを使わないで、キーボードのみで操作できるようにしましょう。
快速会計 for Access では、ファンクションキー(F1~F12)に数々の機能を割り当てており、これを利用することによってマウスの使用を少なくし、素早い操作を実現しました。


Q4:仕訳の修正・削除は簡単にできますか?

仕訳の修正・削除は、とても簡単にできます。
仕訳日記帳や元帳を見ているときに、「おかしいな」と感じる仕訳があれば、その仕訳のレコードセレクタ(行の左端の長方形)をダブルクリックして下さい。
その仕訳データを読み込んで、修正等専用伝票が開きます。その後の処理として、「参照のみ/閉じる」「修正する」「複写する」「逆仕訳用に複写する」「削除する」「キャンセル」を選択できます。
なお、快速会計 for Access では、うっかり削除してしまった仕訳データや、うっかり修正してしまった仕訳データを復活させることができます。


Q5:正しい仕訳がよくわからないときにはどうすればよいですか?

使用頻度が高い売上や費用の勘定科目は、慣れるに従って、大体どの勘定科目を使えばよいかが解ってきます。
しかし、あまり日常的ではない固定資産の購入や売却などは、どのような勘定科目を使用したら良いのか、正しい金額はどれなのかが解らないことがあるでしょう。
こんな時には、仕訳を仮に入力しておき、その伝票に付箋やマークをつけておいて、後日、会計事務所や税務署などに問い合わせをしたうえで、正しい仕訳に修正すればよいのです。
快速会計 for Access の付箋機能は、単に付箋を貼れるだけでなく、付箋に20文字以内でメモ書きができ、メモを書けば付箋の先端に緑色がつくので実際の付箋とそっくりです。
付箋一覧表もあるので、未解決事項が一目でわかり、そこからすぐに仕訳修正に移行できます。


Q6:登録済みの仕訳伝票をあとで探すときに便利な機能はありますか?

大量の伝票の中から、特定の1枚の伝票を探し出すのは、とても困難な作業です。
しかし、コンピューターにとっては、大量の情報の中から、ある条件に合致する情報を探し出すのは得意技です。
伝票日付・伝票番号・金額・勘定科目・補助科目で検索できるのは当たり前。
快速会計 for Access は、もっと多彩な検索機能を備えています。
摘要文をキーとした検索も可能です。特定の文字が摘要に含まれている仕訳や、摘要が未入力の仕訳を検索できます。
また、入力日時・部門・税区分・付箋・マーク・適格事業者マークをキーにして検索することもできます。

※他の会計ソフトにはない独自の機能として、抽出された仕訳に対して一括して(まとめて一度に)次のような処理を行うことができます。
    ・勘定科目、補助科目を置き換える
    ・消費税区分を変更する
    ・付箋をつける、または、削除する
    ・マークをつける、または、削除する
    ・摘要文を置き換える
    ・部門を設定する
    ・適格事業者マークを変更する

検索をうまく行うコツは、検索の対象を徐々に絞り込んでいくことです。
例えば、快速会計 for Access の仕訳複合検索フォームでは、何も条件を設定せずに検索を実行すると、入力済みの全仕訳が抽出されます。次に、伝票日付と金額をおおまかに範囲指定して検索を実行し、仕訳データを絞り込みます。次に、勘定科目を条件に加えてみたり、摘要文に含まれている可能性のある文字を条件に加えてみたりして、徐々に絞り込んでいきます。絞り込みの手順は一定ではありません。
快速会計 for Access には、付箋とマークだけをキーにして検索するシンプルな検索機能もついています。


Q7:販売先や仕入先の管理に便利な機能はありますか?

会計ソフトの主な目的は、帳簿の作成です。しかし、基本的な販売先・仕入先の管理であれば、わざわざ専用の販売仕入管理ソフトを購入しなくても、会計ソフトだけで十分対応できます。
販売先・仕入先を補助科目に設定すれば、販売先・仕入先別の債権債務管理が可能です。
販売先や仕入先の数が多くなっても、「補助科目残高集計表」で、取引先ごとに前月末や当月末の残高を把握しておけば、請求漏れや二重払いが生じません。
是非活用したい機能の一つですね。


Q8:どんな帳簿が作成できますか?

快速会計 for Access では、総勘定元帳、補助元帳、仕訳日記帳、合計残高試算表、補助科目残高集計表、部門別損益集計表、損益前年同月比較集計表、決算報告書、消費税区分別取引集計表などのほか、マスタ登録内容印刷・検索結果の印刷機能もあります。
印刷される帳票で不足を感じることはないと思います。
また、主要な帳簿のデータを、CSV形式でエクスポートすることができます。


Q9:印刷するには、専用のプリンターや用紙が必要ですか?

プリンターについては、Windowsに対応したプリンターならば問題ありません。また、A4の用紙が印刷できるプリンターで十分です。
伝票や帳簿の印刷は大量に行うことが多いので、高速で印刷できるレーザープリンターがお薦めです。
快速会計 for Access では、専用の用紙ではなく、すべて、A4白紙を用います。
Windowsの機能として、PDFファイルを作成することができますから、紙に印刷することなく、PDFファイルを保存しても良いのです。


決算編

Q1:月次決算はできますか?

パソコンを使って自分で帳簿を作成すれば、月次決算は簡単です。
入力さえ終われば、即座に合計残高試算表を印刷できますから、会社の営業成績(損益)と財政状態を確かめることができます。
もちろん、期間の指定は月単位で自由にできます。
これらの集計結果に基づいて、経営改善を迅速に行うことが可能です。なお、なるべく正確な損益を知るために、月次棚卸しと消費税納付額のシミュレーションを行い、それを月次決算に反映させることをお薦めします。
税込経理を行う会社の場合、消費税納付額のシミュレーションは、非常に重要な作業です。
快速会計 for Access では、「消費税区分別取引集計表」で、簡単に納付予想額を知ることができます。


Q2:決算書を印刷した後に、仕訳の修正・追加はできますか?

決算の作業は煩雑です。入力し忘れた資料が出てきたり、何度も金額を修正したりします。
快速会計 for Access では、決算書を印刷した後でも、仕訳の追加や修正ができますし、決算書を印刷し直すことができます。


Q3:決算作業が終了する前に翌期の処理ができますか?

決算の作業は、決算月から約2ヶ月間続きます。
この間、新しい会計期間の伝票が入力できないとなると、経理担当者の負担が増えるだけでなく、経営者にとってもその期間は会社の数字が把握できないために不安です。
快速会計 for Access では、たとえ決算の作業が終了していなくても翌期の作業に移行することが可能です。
従って、決算の作業と同時に翌期の処理もできるので、経理担当者と経営者の悩みが同時に解消できるというわけです。
なお、翌期に移行した際には、前期に設定した勘定科目・補助科目などはすべて引き継がれていますから、設定作業をもう一度行う必要はありません。
また、翌期へ移行するための操作も簡単です。メニューにしたがって、ボタンを押すだけで、後はソフトが自動的に行ってくれます。とにかく、面倒な作業はまったくありません。
前期の数字が変われば、翌期首繰越額を修正する必要がありますが、これも、快速会計 for Access では、何度でも「年度更新再実行」ができます。


消費税編

Q1:消費税の設定は簡単ですか?

快速会計 for Access では、他の会計ソフトと比較して、格段に消費税の設定が簡単です。導入時では、課税事業者か免税事業者かの選択をするだけ。この設定も、後日、変更できます。
仕訳入力時には、リストから簡単に税区分を選択できます。消費税申告のための資料は正確に作成できますからご安心下さい。


Q2:入力の時に消費税はどうやって入力するのですか?

快速会計 for Access では、消費税に関係のある収益科目・費用科目・資産科目は、すべて税込み金額で入力するように統一します。入力の際に必要な勘定科目ごとの税区分の基本設定は、あらかじめ行ってあります。したがって、ほとんどの場合、この設定を変更しなくても、日常の運用で困ることはないでしょう。
仮に、旅費交通費や通信費や雑収入のように、消費税がかかる場合とかからない場合があっても、仕訳入力時、金額欄にカーソルがあるときにスペースキーを押せばリストが開き、即座に税区分を変更できるので対処はとても簡単です。


Q3:納付する消費税の金額を把握することはできますか?

消費税は、決算で赤字になった場合でも納付する可能性があるので、資金繰予定表には反映させておきたい。ところが、会計事務所から「今度の消費税の納付金額は**万円になります。」という通知がきて、その金額の多さに驚いてしまうことがあります。
会計ソフトを導入すると、仕訳さえ入力すれば、自動的に消費税の納付金額が計算されるので、簡単にシミュレーションができます。
快速会計 for Access では、消費税区分別取引集計表で、「今月末時点の納付予想額はいくら?」といったシミュレーションが簡単にできます。
この機能を使えば、納付する消費税の金額がいくらになるかわからなくて、びくびくすることはなくなることでしょう。


Q4:インボイス制度に対応していますか?

2023年10月1日施行のインボイス制度に対応しました。
仕訳入力時に行うことは、支払先が適格請求書発行事業者か否かの記録を正しく行うことです。本ソフトウェアでは、仕訳入力伝票の仕訳明細行の右端に適格事業者マーク(オプションボタン)を設けて、「Yes/はい」か「No/いいえ」を記録します。
これら、各仕訳の記録(税込金額、税区分、適格事業者区分、経過措置期間中か否かなど)に基づいて、消費税申告書に転記する金額を集計します。


番外編

Q1:基本的な機能以外にどんな機能がありますか?

損益前年同月比較集計表で、前期と今期の同じ期間の損益を比較し、科目ごとに金額の増減を見たり、営業損益や経常損益の増減を見て、経営状態を分析することができます。
利用できそうなところから徐々に使ってみてください。


Q2:パソコンが壊れたときにはどうすればよいですか?

パソコンを長年使っていると、必ずトラブルに遭遇します。データのバックアップを必ず取りましょう。
面倒臭いと省略していると、必ず痛い目に遭うことを保証します。
快速会計 for Access では、バックアップを簡単に取る機能と、バックアップファイルからデータを復元する機能が組み込まれています。
ただし、注意して欲しいのは、バックアップをとる場所です。
例えば、Cドライブに現在使用しているファイルがある場合、Cドライブにバックアップをとっても意味がありません。物理的に別の所にバックアップを取らないと、ハードディスクが壊れた時にバックアップファイルも失われて、バックアップを取っていた意味が無くなってしまうからです。
バックアップをとる場所として、外付けのHDDやUSBフラッシュメモリをお薦めします。


Q3:帳簿はどのように保管すればよいですか?

請求書等は、7年間の保管が義務づけられています。
電子帳簿保存法により、仕訳データは電子的に保存しておき、必要なときに印刷すればよいことになりました。
帳簿の参照や検索など、日常業務における運用は、パソコン上で行ったほうが格段に便利です。