頭が変、と言われるかも知れませんが。。。
適格請求書発行事業者マークを勝手に短くして、「適格事業者マーク」と呼んでいます。
「適格事業者」「非適格事業者」と略して、説明を書いたりしています。ちょっと意味がズレたかなとも思いますが、勘弁してください。
さて、わが快速会計が、このたびのインボイス制度施行に対応して何をやったか。
いろいろやっていますが、プログラム大改造の出発点は「適格請求書発行事業者マーク」でした。
支払先が適格請求書発行事業者か、そうでない事業者かを区別するために、どうするか。
当然、仕訳帳に、区別したデータを記録しないといけません。そのために、仕訳帳テーブルをはじめとしたいくつかの重要なテーブルに、新しいフィールドを追加します。
この処理は、「バージョンアップ」のうちのひとつの処理として自動化しました。(Ver.6.10以降)
※既存のユーザー様は、これまで使ってきたデータmdbがそのまま使えますので、ご安心ください。
さて、マーク付けの手法です。
そんなに選択肢は多くないのです。テキストボックスに記入する?コンボボックスから選ぶ?チェックボックスにチェックを入れる?
私の結論は、オプションボタン。
オプションボタンを、On/Offするという方法です。マウスクリックでも良いのですが、マウス嫌いの私は、左手の親指でキーボードのスペースキーを押すやり方で、他のどのやり方よりも素早く、オプションボタンの値を切り替えます。
スペースキーを押すたびに、値は「Yes」→「No」→「Yes」と循環します。
仕訳明細行の右端にあるオプションボタンは、フォーカスを得ると形が変わるので、そのタイミングで、スペースキーを押してください。
この図の左側が「Yes/はい」の状態で、これが既定値なのです。つまり、「支払先が適格請求書発行事業者ですよ」という状態です。
なんと、仕訳入力伝票のすべての明細行の右端がこの状態なんです。
「ちょっと待て!」と叫んだひと、何人もいますよねぇ。
そうなんですよ。普通預金口座から現金を引き出したときも、買掛金を支払ったときも、売上代金を受け取ったときも、給料を支給したときも、仕訳を入力しようとすると全部の明細行に、既定値としてオプションボタンの青い丸が付いているのです。
頭が変と言われるのを覚悟の上で、こうしました。
確かに私は目立ちたがり屋ですが、無駄なことはしたくないタチなんです。
ですから、インボイス制度の施行に際して「取引先登録」フォームを作り、登録番号を入力させ、そのデータを元にして適格請求書発行事業者マークを付ける会計ソフトがいくつかあるのを知りましたが、快速会計では、それは無駄なことと確信しているので、やりません。
「自動的にチェックマークが付くから、楽だぁ~♪」という快感を得るために、非常に面倒くさい膨大な前準備をしないといけません。
町中のいろいろなお店や個人タクシーとかの経営者の、登録番号を得ている登記された法人名や、正しい個人事業主名まではわかりようがないですからね。
話を戻します。このたびのインボイス制度の目的のひとつは、仕入税額控除を適正にすることです。
どの会計ソフトメーカーも、それぞれにアイデアを出して、分かりやすい、使いやすい仕様を定めています。
私が考えたのは、、、
① 値の切り替えの操作が簡単で素早くできること。
② コンパクトで邪魔にならないパーツにすること。
その結論が、オプションボタンです。
チェックボックスにチェックを入れるという仕様を多く見かけますが、私の考えは、必要なときにチェックを外すという方法と同じです。
付けるのではなくて、外す。
「必要なとき」とは?
売上原価、販管費、固定資産の購入など、仕入税額控除に関係する「課税仕入れ」のときだけ、支払先が適格請求書発行事業者であるか否か、つまり、目の前にある書類がインボイス(適格請求書)であるかどうかを確認して、No!なら、オプションボタンも「No/いいえ」に切り替えるという方法なのです。
明細行のどこに「課税仕入れ」が入力されるか、それは事前にはわかりませんので、すべての明細行に、既定値「Yes/はい」のオプションボタンを設けています。
もともと、不課税や非課税の取引は仕入控除税額を集計するときに除外されるものですから、オプションボタンの青い丸は有っても無くても関係ないのです。
売掛金/売上高などの収益に関わる取引も同様です。「課税仕入れ」ではないので、オプションボタンの青い丸が見えても無視してください。
ちょっとお邪魔ですけど、置かせてくださいね。オトナの広ぉ~い心で、お願いしますね。
と、まぁ、そんなわけなんです。
※インボイス制度がスタートする2023/10/01が会計期間の途中である会社も多いでしょう。その場合は、2023/09/30までの仕訳データにも適格事業者マークの値が記録されますが、それらは、仕入控除税額を集計するときに、何も影響を与えません。2023/10/01以降か、その前かを集計の際に厳密に分けるからです。