非常によくできたシステムだと、いつも、感心しています。

簿記の教科書を読むと、この図に、必ず出会います。
この図には、「借方」「貸方」の言葉はありませんが、左側が「借方」で、右側が「貸方」です。
振替伝票の借方に置くものは、資産の増加、負債の減少、収益の減少、費用の増加。
振替伝票の貸方に置くものは、資産の減少、負債の増加、収益の増加、費用の減少。
この仕訳のルールを暗記して、使う勘定科目が資産か、負債か、収益か、費用かを理解していれば、正しい仕訳ができます。
図に、もうひとつルールを追加するなら、資本金(元入金)の減少は「借方」、資本金(元入金)の増加は「貸方」ですね。
上の図で、左右の矢印が示す一対、例えば、資産の増加←→資産の減少という仕訳はもちろんあります。
その他の3つの項目でも、左右の矢印が示す一対の仕訳はあります。
そして、真ん中に縦棒がありますね。この縦棒をあみだくじのように辿って、いろいろな組み合わせが発生するのですが、この仕訳のルールに従えば、必ず、正しい仕訳ができるようになっています。
これが、非常によくできたシステムなのです。
複式簿記は、700年ぐらい前に、イタリアで考え出された簿記の方法らしいですが、私は毎日のように、この簿記の方法によって仕事をして、料金をいただいているので、複式簿記の仕組みを考案し確立したひとたちに、とても感謝しています。
複式簿記に関する詳しいことは、教科書を読むとか、ネットで調べていただくと良いですね。今日のこの記事で複式簿記のすべてをお伝えすることは不可能ですから。
私は、複式簿記の仕訳のルールを面倒だとは思っていなくて、むしろ、ジグソーパズルのようで、楽しいものだと感じています。
借方金額と貸方金額の合計が一致しないと、会計ソフトでは、伝票登録ができません。
合計金額が一致しないときは、なぜ一致しないのか考えます。どこかに仕訳のミスがあるのです。
もとの資料に立ち返って、よぉ~く見てチェックをします。
敏腕刑事か名探偵になった気分で、捜査をするようなものですね。
楽しそうでしょ♪ え、苦しそうですか?
大丈夫!答えは必ずありますから。
「この縦棒をあみだくじのように辿って、いろいろな組み合わせが発生する」と、上で解説していますが、「費用の増加←→収益の増加」なんて無いでしょ!とおっしゃるかた、いそうですね。
わりと珍しい仕訳だとは思いますが、一例を書きます。
ハンドバッグの仕入・販売をしている会社の社長が、お世話になっている知人に、商品であるハンドバッグをひとつ、プレゼントしたとします。当然、代金はいただきません。
この場合の仕訳は2つあります。
① 借方:交際費 貸方:仕入高
② 借方:交際費 貸方:売上高
…ですね。
どちらでも良いのですが、①の回数が多くなると、粗利率が例年と変わってくるので良くないのです。
②だと、粗利率に影響はありません。金融機関に提出する決算書のことを考えるなら、②が良いです。
増益ではないですが、増収にはなりますので。
この②が、「費用の増加←→収益の増加」です。