快速会計を、売掛金・買掛金の管理に使う場合

販売管理ソフトがあれば良いのですが、、、

会計ソフトと比べて、販売管理ソフトはものすごく敷居が高いです。
なんといっても、最初に、取り扱う商品の登録をしないといけません。メーカー、色、サイズ、デザインが違うものに別々の商品コードを付け、商品名も工夫して登録していきます。
商品を扱わないサービス業や工事業では、さほど細かい業務管理は必要ないので、エクセルで請求書を作ったり、手書きの請求書もまだまだあります。

販売管理ソフトを使っていないので、快速会計で売掛金と買掛金の管理をすることにしましょう。
まず、準備として、売掛金・買掛金のそれぞれに、補助科目を作り、補助番号と取引先名を設定します。取引の回数が多い相手を、1とか2とか3とか、小さい番号で設定していきます。999まで登録できます。
仕訳例をいくつか書きます。カッコ内が補助科目です。金額はすべて消費税込みです。

【請求書を発行した場合】
売掛金(大福工業)110,000 / 売上高 110,000 摘要:売掛金計上 請求書No.*****

【代金を回収した場合】
普通預金(第一信金)110,000 / 売掛金(大福工業)110,000 摘要:売掛金回収

【代金を回収したが、振込手数料分が引かれていた場合】
普通預金(第一信金)109,450 / 売掛金(大福工業)110,000 摘要:売掛金回収
売上高 550   摘要:振込手数料相当額値引き(注1)
※(注1)インボイス制度が実施される前は、「支払手数料」でやっていましたが、今は、インボイス不要の少額値引きとして処理しています。「売上値引」を使っても良いですが、私は科目を増やしたくないので「売上高」の逆仕訳をしています。ちなみに、ちゃんとした建設簿記だと、売上高=完成工事高です。

【外注費の請求を受けた場合】
※工事業では、同じ相手に売掛金も買掛金も発生するときがあります。それぞれ得意分野があるからです。
外注費 66,000 / 買掛金(大福工業)66,000 摘要:買掛金計上 先方請求書No.*****

【売掛金・買掛金の相殺後に振込入金になった場合】
普通預金(第一信金)44,000 / 売掛金(大福工業)110,000 摘要:売掛金回収
買掛金(大福工業) 66,000    摘要:売掛金買掛金相殺 先方請求書No.*****
※相殺を行う場合は、双方合意の上で、「相殺明細書」を作成します。

【先方のミスで、振込入金額が多かった場合】
普通預金(第一信金)132,000 / 売掛金(大福工業)110,000 摘要:売掛金回収
                 仮受金  22,000  摘要:大福工業から過剰入金
※ちゃっかりと、22,000円をいただいてしまいたい気持ちにもなりますが、先方の決算時に税理士が請求とそれに対する支払いをしっかりチェックしますから、間違いなくバレます。
「うちもいい加減だけど、おたくもいい加減だねぇ~」と、後から言われたりして、気まずい思いをすることになりますから、その都度、連絡を取り合って解決していきましょう。

【当方のミスで、振込支払額が多かった場合】
買掛金(大福工業) 66,000 / 普通預金(第一信金)77,000 摘要:買掛金支払
仮払金  11,000   摘要:過剰支払い ◯月◯日返金予定
支払手数料 330 / 普通預金(第一信金)330  摘要:振込手数料

【仮払金が返金された場合】
普通預金(第一信金)11,000 / 仮払金 11,000  摘要:大福工業 過剰払いの返金

他にも例題になりそうな取引はあるかもしれませんが、基本的な仕訳は上記のとおりです。
厄介なのは、先方の資金繰りが悪くなったため、売掛金の回収が分割になる場合です。
支払方法の約定書をちゃんと取り交わせたらいいですが、払えるときに払える分だけ、となるとしっかりと記録をつけて、残高を注意して見ている必要があります。
そんな場合でも、売掛金の補助簿(得意先別の帳簿)を作成してあれば、お金の動きや残高がはっきりとわかります。
入金(回収)があったたびに、「あといくら残っていますよ」と通知してあげると良いですね。